○東京都種畜検査条例
昭和二七年六月一四日
条例第五五号
東京都種畜検査条例を公布する。
東京都種畜検査条例
(目的)
第一条 この条例は、豚、めん羊及び山羊(以下家畜という。)の優良な種畜を確保し、家畜の改良増殖を促進することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「種畜」とは家畜の雄であつて、その飼養者が第三条の規定による検査に合格し、種畜証明書(以下証明書という。)の交付を受けているものをいう。
(種付の制限)
第三条 家畜の雄は、その飼養者において知事が行う検査を受け、証明書の交付を受けているものでなければ種付の用に供してはならない。但し、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 国又は都が飼養する場合
二 学術研究のため種付する場合
(検査)
第四条 前条の規定による検査(以下検査という。)は、毎年一回行う。但し、必要があると認めるときは、臨時に検査を行うことができる。
検査は、知事が地方種畜検査委員をして行わしめ、その日時、場所その他の事項は、検査日三十日前までに知事が告示する。
(検査の申請手続)
第五条 検査を受けようとする者は、検査申請書に検査手数料を添えて知事に提出しなければならない。既に納めた検査手数料は、どんな事由があつても還付しない。
(検査手数料)
第六条 前条の規定による検査手数料は、家畜の雄一頭につき五百円以内において知事が定める。
(検査の基準)
第七条 検査は、次の各号を基準として行い、種畜の等級は、知事が別に定める。
一 豚は生後八月以上、めん羊及び山羊は十月以上のもので発育良好であること。
二 血統が優良で体質が強健であること。
三 悪質の疾病又は悪癖のないこと。
(証明書及び耳標)
第八条 検査に合格した種畜には、証明書を交付し、耳標を付するものとする。
(証明書の有効期間)
第九条 証明書の有効期間は、検査に合格した日から一年とする。
知事は、天災その他やむを得ない事由により前項の検査の日から一年以内に次の定期の検査を行うことができない場合には、同項の規定にかかわらず同項の有効期間を六月以内に限り延長することができる。
第四条但書の規定により臨時に行う検査に基いて交付する証明書の有効期間は、検査の日から一年を経過した日又は次の定期の検査の日のうちいずれか早い日までとする。
(証明書の効力の取消又は停止)
第十条 知事は、第十四条の検査の結果、疾患にかかつていると認めた種畜についてその疾患の程度によりそれぞれ交付した証明書の効力を取り消し、又は停止することができる。
(種付の禁止)
第十二条 種畜の飼養者は、その種畜が疾患にかかつていることを知りながら種付の用に供してはならない。
(種畜の使用者の証明書の呈示)
第十三条 種畜の飼養者は、種付を受けようとする家畜の飼養者又は種付をした家畜の飼養者から要求があつたときは、証明書を呈示しなければならない。
(報告、立入検査)
第十四条 知事は、必要があると認めるときは、種畜の飼養者に対し種畜について報告を求め、又は立入検査を行うことができる。
(過料の規定)
第十六条 不正の行為に因り、手数料の徴収を免れた者に対しては、その徴収を免れた金額の五倍に相当する過料を科する。
(その他の規定)
第十七条 この条例施行について必要な事項は、知事が別に定める。
附則
1 この条例は、公布の日から施行する。
2 東京都種畜、種禽の認定及びその手数料条例(昭和二十三年十一月東京都条例第百五十八号)は、廃止する。