○東京都地下高速電車タッチ決済乗車取扱規程
令和六年一二月二〇日
交通局規程第五八号
東京都地下高速電車タッチ決済乗車取扱規程を次のように定める。
東京都地下高速電車タッチ決済乗車取扱規程
第一編 総則
(目的)
第一条 この規程は、東京都交通局(以下「当局」という。)の東京都地下高速電車(以下「地下高速電車」という。)における、識別番号が記録されたクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカード(以下これらを「カード」という。)及び携帯情報端末等に搭載しているカード機能(以下これらを「決済媒体」という。)のタッチ決済を使用した乗車(以下「タッチ決済乗車」という。)による旅客の運送等について、その使用条件を定め、もって旅客の利便性向上と業務の適正な遂行とを図ることを目的とする。
(適用範囲)
第二条 タッチ決済乗車による旅客の運送等については、この規程の定めるところによる。
2 この規程に定めのない事項については、法令、東京都地下高速電車旅客営業規程(昭和三十五年交通局規程第一号。以下「旅客営業規程」という。)並びに次条で定める発行事業者及び提携事業者が定める規定等の定めるところによる。
3 この規程及びこれに基づいて定められた事項は、旅客に予告なく変更できるものとする。
4 この規程が改定された場合、以後のタッチ決済乗車による旅客の運送等については、改定された規程の定めるところによる。
(用語の意義)
第三条 この規程における主な用語の意義は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 「タッチ決済」とは、近距離無線通信規格(NFC)TypeA/Bを活用したEMVコンタクトレス決済のことをいう。
二 「都度利用」とは、決済媒体を利用したタッチ決済乗車のうち、旅客営業規程第十五条に定める大人片道普通旅客運賃を適用するものをいう。
三 「タッチ決済乗車システム」とは、提携事業者が管理するサーバ上にて、決済媒体の識別番号及び乗車時の入出場情報等を管理するクラウド型交通乗車システムの機能を利用した、電子式証票による乗車方式のことをいう。
四 「発行事業者」とは、タッチ決済を使用して乗車することができるカードを発行する事業者及びタッチ決済を使用して乗車することができるカード機能を提供している事業者のことをいう。
五 「提携事業者」とは、タッチ決済乗車システムのウェブサイトを管理する事業者であるQUADRAC株式会社のことをいう。
六 「対応改札機」とは、決済媒体を用いて改札を行う機器のことをいう。
七 「他社線」とは、当局以外の鉄道事業者の路線のことをいう。
八 「相互利用社」とは、タッチ決済乗車について、当局と共通の決済システムを用い相互に旅客運送を行う鉄道事業者をいう。
九 「相互利用社線」とは、前号に規定する相互利用社の路線のことをいう。
十 「東京メトロ線」とは、東京地下鉄株式会社線のことをいう。
(令八交局規程七・一部改正)
(制限又は停止)
第四条 旅客運送の円滑な遂行を確保するため等、当局が必要であると認めたときは、タッチ決済乗車の乗車区間、乗車経路、乗車方法、入場方法、乗車する列車、使用可能時間等の制限又は停止をすることがある。
2 前項に規定する制限又は停止に対し、当局はその責めを負わない。
(利用履歴の確認)
第五条 旅客は、提携事業者が管理するウェブサイト「Q―moveポータルサイト」に会員登録することで、乗車日、利用区間、乗車運賃等の利用履歴を確認することができる。
2 前項の規定にかかわらず、利用した日から起算して三百六十五日を経過した利用履歴及び提携事業者に起因する特別な事情がある場合の利用履歴を確認することはできない。
(都度利用による旅客運賃の決済方法)
第六条 都度利用による旅客運賃の決済方法は、旅客が所有する決済媒体の発行事業者の定めるところによる。
2 都度利用に使用できる決済媒体のブランドは、VISA、Mastercard、JCB、AMERICAN EXPRESS、DinersClub、DISCOVER及び中国銀聯とする。
3 都度利用により発生した運賃は、一日単位で集計する。
4 都度利用により発生した運賃は、旅客が利用した決済媒体の発行事業者が当局に立替払をするものとし、当該発行事業者は都度利用した旅客に対して、運賃相当額の債権を取得するものとする。
5 発行事業者から旅客に対する請求方法については、当該発行事業者が定めるところによる。
(令七交局規程四〇・一部改正)
(免責事項)
第七条 決済媒体において、発行事業者に起因する旅客の損害、発行事業者のサービス機能に係る旅客の損害等については、当局はその責めを負わない。
2 この規程に定めのない、決済媒体を使用したサービス(当局が提供するものを除く。)に関して生じた利用者の損害等については、当局はその責めを負わない。
3 旅客が決済媒体のうち携帯情報端末等を使用するために利用している通信提供事業者のシステム障害、回線障害等に起因した損害等については、当局はその責めを負わない。
4 決済媒体の利用時における情報端末の通信費用等については、旅客が負担するものとする。
第二編 旅客営業
第一章 通則
(契約の成立時期及び適用規定)
第八条 都度利用に関する旅客運送の契約は、その成立について別段の意思表示があった場合を除き、入場時に対応改札機による改札を受けたときに旅客と当局との間において成立する。
2 前項の規定によって契約の成立したとき以降における取扱いは、別段の定めをしない限り、その契約の成立したときの定めによるものとする。
(使用方法)
第九条 旅客がタッチ決済乗車により駅相互間を乗車するときの決済媒体の使用方法は、次の各号に定めるとおりとする。
一 決済媒体を使用して乗車するときは、対応改札機による改札を受けて入場し、同一の決済媒体により対応改札機による改札を受けて、出場しなければならない。
二 入場時に使用した決済媒体を出場時に使用しなかった場合は、当該決済媒体で再び入場することはできない。
三 携帯情報端末等の故障、電池切れ、通信障害等の旅客の都合により、第一号に規定する改札を受けることができない場合、タッチ決済乗車は無効として取り扱い、当該乗車区間に対する旅客運賃を現金等により支払うものとする。
四 決済媒体を紛失したときは、前号の規定に準じて取り扱う。
(制限事項)
第十条 旅客は、次の各号のいずれかに該当するときは、都度利用により乗車することができない。
一 入場時と出場時とで、複数の決済媒体を同時に使用すること。
二 決済媒体を使用して、乗車以外の目的で駅に入場すること。
三 入場時と出場時とで、決済媒体と他の乗車券及び乗車証等とを併用すること。
四 対応改札機の故障、停電又はシステム障害等により取扱いができないとき。
五 決済媒体が有効期限終了、利用可能額超過等により発行事業者の使用制限又は停止の措置を受け、使用できない状態になったとき。
六 旅客が出場時に対応改札機で運賃の支払ができない乗車経路を乗車したとき。
七 決済媒体に登録された名義人本人以外が使用したとき。
八 地下高速電車から他社線へ改札を受けることなく連続して乗車したとき。ただし、第二十二条に定める区間についてはこの限りではない。
(令八交局規程七・一部改正)
(取扱区間)
第十一条 地下高速電車において都度利用で乗車できる区間は、各駅相互間とする。
2 地下高速電車線と相互利用社線との対応改札機設置駅相互間の都度利用については、第二十二条の規定による。
(令八交局規程七・一部改正)
(旅客の同意)
第十二条 旅客は、この規程及びこれに基づいて定められた規定を承認し、かつ、これに同意したものとする。
第二章 運賃
(旅客運賃の計算)
第十三条 都度利用で乗車した場合の運賃は、旅客営業規程第十五条に定める大人片道普通旅客運賃とし、発着区間の経路が二以上あるときは、旅客運賃が最も低額となる経路を乗車するものとみなして計算する。ただし、当該運賃計算経路が環状線一周となるとき又は一部若しくは全部を重ねて乗車するときは、旅客営業規程第十四条の三の定めによる運賃とする(以下これらを「普通旅客運賃」という。)。
2 旅客は、都度利用について、東京都地下高速電車連絡運輸規程(昭和三十五年交通局規程第十二号)第四条第二項第一号に定める東京メトロ線との連絡運輸の旅客運賃に限り、旅客運賃の割引を請求することができる。
(令八交局規程七・一部改正)
第三章 効力
一 片道一回の乗車に限り有効とする。
二 一つの決済媒体につき、同時に一人のみ入場処理を行うことができる。
三 十二歳未満の小児が都度利用により乗車する場合は、普通旅客運賃を支払うことを承諾して使用するときに限り、決済媒体を有する小児一人が使用することができる。
四 入場処理された決済媒体は、出場処理が完了するまでの間、新たな入場処理を行うことはできない。
五 都度利用は、入場処理を行った当日限り有効とする。
六 途中下車の取扱いはしない。
東日本橋駅及び馬喰横山駅 | 浅草線及び新宿線 |
蔵前駅 | 浅草線及び大江戸線 |
(環状経路内の他経路乗車)
第十六条 環状線一周となる経路の一部を乗車又は通過する旅客は、旅行開始後、環状経路内の乗車区間をその運賃計算経路と異なる他の経路により乗車することができる。
(無効となる場合)
第十七条 旅客がタッチ決済乗車により乗車する場合、次の各号に該当するときは、当該タッチ決済乗車を無効とする。
一 決済媒体を他人から譲り受けて使用した場合
二 係員の承諾なく対応改札機による改札を受けずに入出場した場合
三 偽造、変造又は不正に作成された決済媒体を使用した場合
四 この規程に基づかず決済媒体を使用した場合
五 その他不正乗車の手段として決済媒体を使用した場合
(不正使用等に対する旅客運賃及び増運賃の収受等)
第十八条 前条の規定に該当した場合、旅客営業規程第七十八条の定めにより普通旅客運賃及び増運賃を収受する。
第四章 特殊扱い
(同一駅で出場する場合の取扱方)
第十九条 旅客は、決済媒体で対応改札機により入場後、任意の駅まで乗車し、出場せずに再び旅行開始駅まで往復して出場する場合は、実乗車区間の普通旅客運賃を現金等の方法で支払い、決済媒体の発駅情報の消去処理を受けなければならない。
2 決済媒体を使用して入場した後、乗車しないで同一駅で出場する場合は、当該駅の最低運賃相当額を現金等の方法で支払い、決済媒体の発駅情報の消去処理を受けなければならない。
(入場処理未了時の取扱い)
第二十条 旅客は対応機器による入場処理を受けずに乗車し、入場処理がされていない決済媒体を使用して出場しようとした場合は、当該降車駅から最遠区間の普通旅客運賃及び第十八条に規定する増運賃を現金等の方法で支払わなければならない。ただし、旅客に特別の事由があり、かつ、当該旅客に悪意がないと当局が認めるときは、旅客から申出のあった乗車駅に対する入場処理を行い、その後当該出場駅の出場処理を行うものとする。
2 前項ただし書の規定により取り扱う場合で当該入場処理ができないときは、乗車区間に対する普通旅客運賃を現金等の方法で支払うものとする。
(出場処理未了時の取扱い)
第二十条の二 旅客は、出場処理がされていない決済媒体を使用して入場しようとした場合は、当該媒体に記録された発駅から最遠区間の普通旅客運賃及び第十八条に規定する増運賃を現金等の方法で支払い、決済媒体の発駅情報の消去処理を受けなければならない。ただし、旅客に特別の事由があり、かつ、当該旅客に悪意がないと当局が認めるときは、旅客から申出のあった乗車区間に対する出場処理を行うものとする。
2 前項ただし書の規定により取り扱う場合で当該出場処理ができないときは、乗車区間に対する普通旅客運賃を現金等の方法で支払い、決済媒体の発駅情報の消去処理を受けるものとする。
(令八交局規程七・追加)
(列車の運行不能の場合の取扱方法)
第二十一条 旅客は、決済媒体で入場処理後に列車が運行不能となった場合は、次の各号のいずれかに定める取扱いを選択の上、請求することができる。
一 発駅まで無賃送還
乗車区間の運賃は収受せず、無賃送還後、発駅での出場時に当該決済媒体の発駅情報の消去処理を行う。ただし、無賃送還中の途中駅で下車した場合は、次号に定める取扱いを適用する。
二 発駅に至る途中駅まで無賃送還又は当該駅で旅行中止
発駅から途中駅又は当該駅までの普通旅客運賃を現金等の方法で支払い、当該決済媒体の発駅情報の消去処理を受ける。
第三編 他社線
(他社線へ乗り継ぐ場合の都度乗車)
第二十二条 地下高速電車線と相互利用社の路線の取扱区間内を連続して乗車する場合に限り、タッチ決済乗車の取扱いを行うものとする。
2 前項に定める相互利用社は次のとおりとする。
小田急電鉄株式会社
株式会社小田急箱根
京王電鉄株式会社
京浜急行電鉄株式会社
相模鉄道株式会社
西武鉄道株式会社
東急電鉄株式会社
東京地下鉄株式会社
東武鉄道株式会社
横浜高速鉄道株式会社
(令八交局規程七・全改)
(他社線内の取扱い)
第二十三条 地下高速電車線と相互利用社線の取扱区間内とを乗り継いで乗車する場合、相互利用社線内におけるタッチ決済乗車による取扱いについては、当該相互利用社の定めるところによる。
(令八交局規程七・一部改正)
(他社線へ乗り継ぐ場合の運賃)
第二十四条 地下高速電車線と相互利用社線の取扱区間内を連続して乗車するときは、実際に乗車した経路に基づき、各相互利用社で定める大人片道普通旅客運賃の計算方法による運賃を合算した額とする。
2 前項の規定にかかわらず、乗車経路が特定できない場合は、実際に乗車した経路と異なる経路を乗車したものとみなして運賃を計算することがある。
3 相互利用社が割引を適用する旅客運賃の区間を乗車した場合には、当該相互利用社が定める割引運賃を出場時に適用する。
(令八交局規程七・全改)
一 東京メトロ線との接続駅で乗換のための出場から再入場までの時間が六十分を超えたとき。
二 東京メトロ線との接続駅の対応改札機による処理が行われなかったとき。
(令八交局規程七・追加)
(複数の他社線を乗り継ぐ場合の効力)
第二十六条 相互利用社以外の事業者の路線との接続駅において改札を受けることなく乗り継ぐときは、タッチ決済乗車は無効とする。この場合、旅客は、次の各号に定める方法で運賃を支払い、決済媒体への処理を受けなければならない。
一 当該相互利用社以外の事業者の路線との接続駅から実乗車区間に対する普通旅客運賃と鉄道事業法施行規則(昭和六十二年運輸省令第六号)第三十四条第一項第四号に掲げる料金(以下「鉄道駅バリアフリー料金」という。)とを合わせた旅客運賃を下車駅で現金等により支払うこと。
二 地下高速電車線及び相互利用社線内の実乗車区間に対する普通旅客運賃と鉄道駅バリアフリー料金とを合わせた旅客運賃を現金等により支払うこと。
三 前号の旅客運賃収受の際、出場処理が未了の決済媒体を提出し、発駅情報の消去処理を受けること。
2 相互利用社線に乗り継ぐ場合であっても、対応改札機未設置駅において出場するときは、タッチ決済乗車は無効とする。この場合、旅客は、次の各号に定める方法で運賃を支払い、決済媒体への処理を受けなければならない。
一 相互利用社線内の実乗車区間に対する普通旅客運賃と鉄道駅バリアフリー料金とを合わせた旅客運賃を下車駅で現金等により支払うこと。
二 対応改札機設置駅において、出場処理が未了の決済媒体を提出し、発駅情報の消去処理を受けること。
(令八交局規程七・追加)
附則
(施行期日)
この規程は、令和六年十二月二十一日から施行する。
附則(令和七年交局規程第四〇号)
この規程は、令和七年五月十三日から施行する。
附則(令和八年交局規程第七号)
この規程は、令和八年三月二十五日から施行する。