○公文書の管理に関する規則

平成13年3月28日

公安委員会規則第5号

〔文書等の管理に関する規則〕を公布する。

公文書の管理に関する規則

(令2公委規則2・改称)

(目的)

第1条 この規則は、東京都公文書等の管理に関する条例(平成29年東京都条例第39号。以下「条例」という。)第14条第1項の規定に基づき、東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)が保有する公文書の管理に関し、必要な事項を定め、その適正を図ることを目的とする。

(平25公委規則9・令2公委規則2・一部改正)

(用語の定義)

第2条 この規則における用語の意義は、次のとおりとする。

(1) 保有 公文書の保存、活用、廃棄などの実質的な管理を行うことをいう。

(2) 公文書 公安委員会の委員長及び委員並びに東京都公安委員会補佐官及び東京都公安委員会室に勤務する警視庁職員(以下「公安委員会の委員及び職員」という。)が職務上作成し、又は取得したものであって、組織的に用いるものとして保有している文書(文字又はこれに代わるべき符号を用いて、紙の上に永続すべき状態において記載されたものをいう。以下同じ。)、図画、写真、フィルム及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)をいう。ただし、官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるものを除く。

(3) 歴史公文書 歴史資料として重要な公文書をいう。

(4) 原議 公安委員会の決裁が完了した公文書をいう。

(5) 経過資料 原議の内容に関してその起案の理由、事案の経過等を明らかにする公文書をいう。

(6) 文書ファイル 能率的な事務の処理及び公文書の適切な保存に資するためにまとめられた、相互に密接な関連を有する公文書(保存期間が1年以上のものであって、保存期間を同じくすることが適当であるものに限る。)の集合物をいう。

(7) 文書ファイル等 文書ファイル及び単独で管理することが適当な公文書(保存期間が1年以上のものに限る。)をいう。

(8) 文書分類基準表 文書ファイル等の分類、名称、保存期間等を一覧にした表をいう。

(9) 文書ファイル管理簿 保存している文書ファイル等の管理状況を確認するため、文書ファイル等の作成又は取得の時期、保存場所等を一覧にした台帳をいう。

(10) ファイリング用具 公文書をとじる、挟み入れる等して整理し保存することのできる用具をいう。

(平25公委規則9・平29公委規則8・令2公委規則2・一部改正)

(公文書の管理体制)

第3条 公文書の管理体制は、次のとおりとする。


担当者

任務

公文書管理責任者

東京都公安委員会補佐官

公文書の管理の指導及び調整に関すること。

公文書管理者

東京都公安委員会室長

1 公文書の適正な管理及び管理方法の改善に関すること。

2 その他公文書の管理に関し必要なこと。

公文書管理補助者

東京都公安委員会室の係長

公文書管理者の任務の補助に関すること。

(令2公委規則2・全改)

(公文書の作成)

第4条 公安委員会の委員及び職員は、公安委員会における経緯を含めた意思決定に至る過程及び事務の実績について、合理的に跡付け、又は検証することができるよう、公文書を作成するものとする。ただし、軽易なものについては、この限りでない。

(平25公委規則9・追加、令2公委規則2・一部改正)

(公印)

第5条 部外に発行する公文書(文書に限る。)には、公印を押印するものとする。ただし、公安委員会が公印の押印が必要ないと認めたものについては、公印を省略することができる。

(平25公委規則9・追加、令2公委規則2・一部改正)

(公文書の分類)

第6条 文書分類基準表(別記様式第1号)は、公文書管理責任者が公安委員会の承認を得て毎年末までに作成する。

2 文書ファイル管理簿(別記様式第2号)は、公文書管理者が文書分類基準表に基づき作成する。

(令2公委規則2・一部改正)

(公文書の整理)

第7条 公安委員会の委員及び職員は、保存期間が1年以上の公文書については、単独で管理することが適当なものを除き、文書ファイルごとにファイリング用具により整理し、業務の性質、内容等に応じて系統的に保存するものとする。

2 保存期間が1年未満の公文書については、その内容、保存期間等に応じて、ファイリング用具により整理する等の適宜な方法により保存するものとする。

3 経過資料は、前2項の規定にかかわらず、原議とともにその保存方法に従い整理して保存するものとする。

(平25公委規則9・追加、平29公委規則8・令2公委規則2・一部改正)

(公文書の保存期間)

第8条 公文書の保存期間は、原則として次のとおりとする。

(1) 公安委員会の会議録(会議において提出された公文書を含む。) 30年

(2) 警察法(昭和29年法律第162号)第43条の2の監察の指示等に係る公文書及び同法第56条第3項の報告に係る公文書 1年

(3) 警察法第79条の苦情の申出及びその処理に係る公文書 1年

(4) 公文書廃棄の意思決定に係る公文書 5年

(5) 経過資料 原議の保存期間

(6) その他の公文書 その都度、公安委員会が定める期間

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる公文書については、当該公文書の保存期間を争訟期間としなければならない。

(1) 争訟に係る公文書で、時効の完成又は裁判の確定まで保存しておく必要があるもの

(2) 不服申立てに係る公文書で、行政訴訟が提起できなくなるまでの間、保存しておく必要があるもの

(平25公委規則9・旧第7条繰下・一部改正、平29公委規則8・令2公委規則2・令4公委規則6・一部改正)

(保存期間の起算日)

第9条 公文書の保存期間の起算日は、当該公文書の作成日又は取得日(以下「作成日等」という。)の翌年の4月1日(会計年度で処理される公文書は、作成日等の翌年度の4月1日)とする。ただし、保存期間が1年未満の公文書については、作成日等とする。

(平22公委規則9・一部改正、平25公委規則9・旧第8条繰下・一部改正、令2公委規則2・一部改正)

(保存期間の延長)

第10条 公安委員会が特に必要と認めるときは、期間を定めて公文書の保存期間を延長することができる。ただし、保存期間が1年未満の公文書については延長することができない。

2 公文書管理責任者は、次の各号に掲げる公文書については、保存期間が満了した後においても、当該各号に定める間、保存期間を延長しなければならない。

(1) 現に係属している訴訟における手続上の行為をするために必要とされるもの 当該訴訟が終結するまでの間

(2) 現に係属している不服申立てにおける手続上の行為をするために必要とされるもの 当該不服申立てに対する裁決又は決定の日の翌日から起算して1年を経過するまでの間

(3) 開示請求等があったもの

 東京都情報公開条例(平成11年東京都条例第5号)第5条又は個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)第76条の規定により開示請求があったもの 東京都情報公開条例第11条又は個人情報保護法第82条の決定の日の翌日から起算して1年を経過するまでの間

 個人情報保護法第90条の規定により訂正請求があったもの 個人情報保護法第93条の決定の日の翌日から起算して1年を経過するまでの間

 個人情報保護法第98条の規定により利用停止請求があったもの 個人情報保護法第101条の決定の日の翌日から起算して1年を経過するまでの間

(平25公委規則9・旧第9条繰下・一部改正、平27公委規則15・令2公委規則2・令5公委規則3・一部改正)

(保存場所)

第11条 公文書は、専用の場所に保存するものとする。

(平25公委規則9・旧第10条繰下、令2公委規則2・一部改正)

(保存期間満了時の措置)

第12条 公安委員会は、保有する公文書について、保存期間(第10条の規定により延長された場合にあっては、延長後の保存期間。以下同じ。)の満了前のできる限り早い時期に、保存期間が満了したときにとるべき措置を、別表に基づき定めなければならない。

(令2公委規則2・追加)

(移管)

第13条 公文書管理責任者は、前条の規定により定めた措置が東京都公文書館(以下「公文書館」という。)への移管である公文書及び条例第11条第1項の規定により公文書館への移管の求めに応じることとされた公文書の保存期間が満了したときは、当該公文書を公文書館に移管するものとする。

2 公文書管理責任者は、前項の規定により公文書を移管しようとする場合において、当該公文書について条例第10条第3項の規定による利用の制限を行うことが適切であると認めるときは、公安委員会の承認を得て、当該制限を行う部分及び理由を具体的に示した意見を付さなければならない。

(令2公委規則2・追加)

(公文書の廃棄)

第14条 公文書は、保存期間が満了するまで廃棄してはならない。ただし、原議及び経過資料以外の公文書は、公文書管理責任者が保存の必要がないと認めた場合は、保存期間が満了する前に廃棄することができる。

2 保存期間を満了した公文書は、公文書館に移管するものを除き、廃棄するものとする。

3 公文書を廃棄する場合は、公文書管理者の立会いの下、細断、焼却、溶解、消去等復元できない方法により廃棄するものとする。

(平25公委規則9・追加、平29公委規則8・一部改正、令2公委規則2・旧第12条繰下・一部改正)

(報告)

第15条 公文書管理者は、少なくとも年1回、公文書の管理状況を点検し、その結果を公文書管理責任者に報告するものとする。

2 公文書管理者は、公文書の紛失、誤廃棄その他公文書の管理に係る事故の発生を認知した場合は、速やかに公文書管理責任者に報告するとともに、被害の拡大防止、再発防止等の必要な措置を講じなければならない。

(平25公委規則9・追加、令2公委規則2・旧第13条繰下・一部改正)

(補則)

第16条 この規則に定めるもののほか、公安委員会が保有する公文書の管理については、警視総監が行う文書管理の例による。

(平25公委規則9・旧第12条繰下・一部改正、令2公委規則2・旧第14条繰下・一部改正)

1 この規則は、平成13年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第4条第1項第3号及び第7条第1項第3号の規定は、警察法の一部を改正する法律(平成12年法律第139号)附則第1項第3号に掲げる規定の施行の日(平成13年6月1日)から施行する。

2 施行日において保有する文書等は、この規則により定める保存期間(以下「新保存期間」という。)の適用を受けるものとする。この場合、施行日以後保存する期間は、当該文書等の保存期間の起算日から施行日前まで保存した期間を新保存期間から除いた期間とし、また、新保存期間が適用されたことにより施行日以前に保存期間が満了する文書については、施行日の前日に保存期間が満了したものとみなす。

(平成17年公委規則第8号)

この規則は、公布の日から施行する。

(平成22年公委規則第9号)

1 この規則は、公布の日から施行する。

2 この規則の施行の日において現に保有している文書等は、この規則による改正後の文書等の管理に関する規則第8条に規定する起算日の適用を受けるものとする。

(平成25年公委規則第9号)

この規則は、平成25年4月1日から施行する。

(平成27年公委規則第15号)

この規則は、平成28年1月1日から施行する。

(平成29年公委規則第8号)

この規則は、平成29年7月1日から施行する。

(令和2年公委規則第2号)

この規則は、令和2年4月1日から施行する。

(令和4年公委規則第6号)

1 この規則は、令和4年5月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

2 この規則による改正後の公文書の管理に関する規則第8条第1項第1号の公文書の保存期間は、公安委員会が公文書の適切な管理に資すると認める場合には、公文書の作成日又は取得日が施行日前である公文書についても、適用することができる。

(令和5年公委規則第3号)

この規則は、令和5年4月1日から施行する。

別表(第12条関係)

(令2公委規則2・追加)


区分

事項

保存期間満了時の措置

1

会議に関するもの

公安委員会の会議録(会議に提出された公文書を含む。)に関するもの

廃棄。ただし、歴史公文書に該当すると認められるものについては移管

2

警察法に関するもの

警察法(昭和29年法律第162号)第43条の2の監察の指示等に関するもの及び同法第56条第3項の報告に関するもの

廃棄。ただし、歴史公文書に該当すると認められるものについては移管

警察法第79条の苦情の申出及びその処理に関するもの

廃棄。ただし、歴史公文書に該当すると認められるものについては移管

3

公文書の管理等に関するもの

公文書廃棄の意思決定に関するもの

移管

4

その他

経過資料

原議の保存期間満了時の措置に準ずる。

その他の公文書

廃棄。ただし、歴史公文書に該当すると認められるものについては移管

画像

(平25公委規則9・令2公委規則2・一部改正)

画像

公文書の管理に関する規則

平成13年3月28日 公安委員会規則第5号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第16編 察/第2章
沿革情報
平成13年3月28日 公安委員会規則第5号
平成17年4月1日 公安委員会規則第8号
平成22年12月10日 公安委員会規則第9号
平成25年3月29日 公安委員会規則第9号
平成27年12月24日 公安委員会規則第15号
平成29年6月14日 公安委員会規則第8号
令和2年3月27日 公安委員会規則第2号
令和4年4月28日 公安委員会規則第6号
令和5年3月31日 公安委員会規則第3号